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文藝散道*お知らせブログ

SNS発・創作サークルが文学フリマに出展します!

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掌編「let it be,」/凪

いよいよ文学フリマが近づいてきましたね(*'-'*)
当日は途中参戦の予定ですが、いろいろ楽しみですー。

さて

宣伝も兼ねてちょっとした物語の欠片を載っけてみます。
凪の作風はだいたいこんな感じなので
興味を持たれた方がいらっしゃいましたら! 是非!
当日、会場でお待ちしております◎
(勿論、他の方も素敵な作風の方々ばかりですよ~)

***
***

其処は(此処は)、すべての喪われたセカイ。

「ハタチになったら」

すべての意味が溶け合ったあとの、セカイ。

「死のうと思ってたんだ」

ぽつり、彼女が零した言葉がすんなりと僕に染み込んでくる。
「なのに、なんでだろーね。こんなにも生き延びちゃって」
僕は何も言わない。
知っているから。彼女には決して届かない、ということを。
彼女は口ずさむ。
「♪~」
"Let it be゛という、何百年も昔の、ビートルズというバンドの歌を。

この場所には僕らふたりしかいない。

この場所がいったいどこなのか、それすら分からない。
ただひとつ、僕と彼女が共通の認識として有しているのは――

「ある日突然、空から何かが落下して、世界の殆どは消えてなくなった」

ということだけ。
そして彼女は最愛のひとを亡くした。
僕はそんな彼女と出会い、ずっと、ふたりでいる。
いや、彼女は気づいていないかもしれないけれど。
僕だけが知っているのかもしれないけれど。
今となってはそれは誰にも分からないのだ。

「……あのひとは、晴れた日の空と海のくっきりとした境界線が好きだったの」
何千回と繰り返される呟き。
「だから海の見える丘の上に住んでいた。扉を開けたら、すぐにそれが視界に飛び込んでくるように」
この世界には、もう、時間は存在していない。
色もない。
ただ、僕と彼女、たったふたつの意識が在るだけ。
彼女が語る。
「あのひとと出会って、わたしはハタチよりも長く生きて、ずっと、あのひとの傍にいたいって思うようになったんだ」
「……解るよ」
呟かずにはいられなかった。
僕も、今、同じ思いでいるから。

だから、こんな世界は、嘘なんだ。

「♪~」
彼女の歌声に重ねるようにして。
願っている。目が覚めたらすべて元通り、あの空と海の境界を臨む場所で。
……君と。
永遠に。あるがままに。
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